私は腰痛の施術が好きなんだな~と思える患者さんが来院されました。26歳の女性で5か月のお子さんがおられます。3日前から痛くなったとの訴えでした。立っているときや座っているときの痛みはさほどでもないようですが、ベッドに上がってからの寝返りはかなり辛そうでした。
前かがみや腰を反らすときの痛みが強いようで、それらの反応点を見つけて施術をしていくうちに寝返りの痛みも減少しました。寿晃整骨院の施術のやり方はある程度統一されていて、その反応点が見つかれば、そこはそのまま筋肉のトレーニングをしてほしい場所と一致します。つまりその場所に筋肉の癒着や機能低下が起こっていなければ、腰痛は発生しないはずで、その筋肉の筋力アップのトレーニングは腰痛を予防する方法となります。
この患者さんは、外腹斜筋と腹横筋が機能低下を起こしていて、右側の殿筋群の筋膜癒着がありました。そこにフォーカスして施術し、殿筋へは筋膜リリースを行いました。手による施術が終わった後、その場所に効くトレーニングの方法をお伝えして、今日のすべての施術が終了となります。最初はこわごわ体を動かしておられましたが、施術後は痛みがほとんど無くなっているので、体を動かすことが楽しいようでした。
そこで患者さんから質問されます。「しばらく通ったほうがいいですか?」。
私は「1回の施術で完了することが理想的ですが、もし1週間たっても痛みがあるようでしたら、もう一度お越しください。今感じている弱い痛みも2~3日で取れると思います。」こんな返事をするときは、たぶん自分に酔ってますね。本当は痛みを確認する必要があります。
寿晃整骨院のやり方としては、1回目の施術で痛みが取れたとして、あと2回来院してくださいとお願いします。2回目の来院で痛みの変化を確認し、3回目の来院で体の動きを確認します。
経営コンサルタントたちは、「週に一回程度を3か月続けてください。根本的に治すためには細胞が入れ替わる3か月通院することが絶対に必要です。」と伝えるように指導します。しかし本当の根本治療は、運動習慣を生活に取り入れることだと考えています。もし、どこかの鍼灸院や整骨院、接骨院に行って3か月先のことを言われたら、ちょっと怪しんでください。私たち治療家は予言者ではないので、そんな先のことはわからないとはっきり言っておきます。体の痛みはそれを感じておられる患者さんご本人が一番よくわかっています。
運動習慣と食事の質(調味料、栄養素の多少)、睡眠の質と量(7時間前後)を改善すれば、3か月後にはきっと健康になっているはずです。これは予言ではなく、科学的根拠があります。
これから暖かくなってきます。気持ちも身体もどんどん積極的に動かしていきましょう。
寿晃整骨院 総院長 木下広志