1年前にアメリカへ語学留学していた時に,知り合った同じ大学の学生がアメリカで交通事故にあって,その後の症状が気になって私に連絡してくれました.アメリカでは数回会っただけだったのですが,私を信頼してくれたことをうれしく思います.
私のほうからの問診として,以下のような質問をしました.
- 腕や手のしびれはありますか?
- 握力が低下していませんか?
- 手の感覚はどうですか?
- 首を動かすと痛みはありますか?
- 痛みがある場合、体のどこに痛みを感じますか?
- 首と左肩以外に問題のある感覚はありますか?
どの程度の事故だったのかは不明ですが,脊髄損傷や頸椎の骨折・脱臼の心配がないレベルの状態で,彼の症状は首を下に向けると首から左肩にかけての放射状の痛みが出現することと,左腕の筋力が少し弱いとのことでした.
左腕に症状があることから頸椎から外に行く末梢神経が圧迫されている可能性が,考えられました.それ以外に筋肉を原因とする下を見るという動きによって発生する痛みです.
彼には,この症状なら心配いらないと考えます.と書き出して…以下のように書きました.
大きな問題は、スピード違反の車の横転などの事故で起こる脊髄に関係する怪我です。そして、このレベルの事故では、レントゲン写真で確認できる頸椎の脱臼を伴うことが多いです。次のレベルは末梢神経障害で、これは首から手にまで及んでいます。左手のしびれや前腕の筋力低下を訴えます。これは数ヶ月で回復すると思われますが、神経障害が強くなると注意が必要です。最後に筋肉痛です。この痛みは運動後の痛みと同じで、3日程度で消失しますので、心配する必要はありません。
アメリカでの自動車事故保険には詳しくありません。どのような行動が有利になるかわかりませんので、アドバイスはできません。と締めくくりました.
以前に腰痛の相談にメールで乗っていて,不安が無くなり痛みが消えたことがあるのですが,ネットを利用した治療って面白いですね.
寿晃整骨院 総院長 木下広志