二十四節気である立春を迎え、
いよいよ一番寒い時期は、
乗り越えました。
今年は、一年でもっとも寒くなる、
寒の時期が暖かく、私たちにとっては
過ごしやすい冬でした。
雪が必要な地域では
大変だったと思いますが…
ペルー沖の海水温が高いことを
エルニーニョ現象といいます。
今年はこのエルニーニョに
ゴジラの名前が冠されていました。
水温は平年より3度ほど高く、
史上最強と言われる97/98年の
エルニーニョに迫る勢力だったそうです。
今後、夏にかけて平年に戻るそうですが、
これを異常気象というのか、
周期性をもった気候の振り幅と
考えるのか誰にも将来のことは見えません。
ただ、不安をあおる事で
利益を得る人たちもあります。
私たちは賢くその意図を
見抜く知恵が必要です。
病気に関しても同じ事が言えます。
あまりに不安をあおるテレビ番組や
新聞雑誌に振り回されている方々も
患者さんでお越しになります。
この骨盤のズレを放っておいたら
大変な病気になります
週に1回、骨盤の調整に来て
この布団で寝なさい
人生の時間の1/3は睡眠ですよ…
なんて言われていたらセカンドオピニオンです。
もちろん怖い病気もありますが、
放っておいてもいい痛みも中には
あるのです。
昨日のことでした。
肩が痛いということで来院された
患者さんがおられます。
私が問診を始めると文字が印刷された
紙を取り出して、
「私の肩はこの状態で無いかと思います」
とおっしゃいました。
インターネットで調べたあるホームページを
抜粋した資料でした。
患者さんが具体的な症状を
持ってきていただくことは
大変ありがたく、
時間的にも早く問診が進められます。
紙には、上腕二頭筋短頭炎と
かいてありました。
上腕二頭筋長頭炎は聞いたことが
あるのですが、短頭炎は聞いたことが
ありません。
ある整体の先生が書かれた
資料のようでした。
その患者さんの痛い場所は、
腕の反対側の上腕三頭筋にありました。
肩関節や肘関節を動かしても
運動痛は誘発できなかったのですが、
患者さんも上腕二頭筋の事は、
力こぶを出す筋肉と理解されていたので、
痛みの場所が違うことは十分理解して
くださいました。
患者さんは、自分の痛みが
なぜ起こるのか不安で
仕方がありません。
私も大きな病気が隠れていては
命に関わることもあり得るので
原因がはっきりつかめるまで、
どんな状態か言えません。
原因が解らないこともあるのです。
解らない時には解らないと
はっきり言って、経過を見るか、
危険な部位であれば、別の病院に
紹介するなどして対応させていただきます。
痛みが継続して、不安が続くと
脳の扁桃体といわれる場所が
機能を落としてしまいます。
扁桃体は危険な痛みとそうで無い痛みを
より分けて、危険で無ければ
意識に上らないようにしてしまうそうです。
(腰痛特集でためしてガッテンでやっていました)
不安は、心の問題や性格によっても
大きくなったり、小さくなったりしますが、
家の中で動かずに思い悩むのでは無く、
信頼できる専門家にアドバイスをもらい、
納得いかなければ、セカンドオピニオンという
別の専門家に尋ねに行くことが肝心だと思います。
当院では、私が新しい患者さんに
対応することが多いのですが、
難しい顔をした悩み深き患者さんほど、
私の問診と説明で納得していただいた後には、
晴れ晴れとした顔をして帰られます。
不安が無くなり、フアンになっていただけたようです。
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